[糖尿病 運動] セーフティウォーキングのススメ
-第35回 膝痛を防ぐ歩き方-その4
太もも裏側の筋力低下は膝関節のずれを起こす
筋には、次の3つの力学的な役割があります。
①関節を動かす
②関節を支える
③関節に加わる負担を和らげる
関節が動くときには、動きを起こそうとする作用筋と、その動きを制動しようとする拮抗筋が協調して働くことで、これらの役割を果たしています。
歩行時の膝関節では、図1に示す太もも表側と裏側の筋の協調作用が必要です。
表側の筋は、膝関節を「→」の方向に動かす働きをするのに対して、裏側の筋は、その動きが行き過ぎないように「←」の方向に適度に制動することで膝関節の安定性を保っています。
もし裏側の筋力が弱いために「→」の動きを制動できない場合、膝関節にずれを起こしてしまいます。