[糖尿病 運動] セーフティウォーキングのススメ
-第45回 脚の付け根の筋肉を使って歩く
脚の付け根の筋肉が歩くパワーの源
一流ランナーの体型をみると、脚の末端部は細く、付け根は太くて引き締まっています。走るとき、末端が太くて重い脚を回転させるのは大変です。それに比べて、末端が細くて軽い脚は回転が楽です。しかも回転の動力となる脚の付け根の筋肉が太くて強ければ、速くて大きな回転パワーを生み出すことができます。
さて、脚の付け根の筋肉とはどこでしょう?
ひとつはお尻の筋肉「大臀筋」です。
お尻の筋肉は後方から股関節を支えて動かしています。着地脚の骨盤から上の体重を支え、地面を蹴り出すパワーの起点となっているのがお尻の筋肉です。お尻で発生したパワーが股関節を介して太ももに伝わり、太ももに伝わったパワーが膝関節を介してふくらはぎに伝わり、足が地面を蹴ります。
もうひとつは骨盤の前の筋肉「腸腰筋」です。
この筋肉は前方から骨盤と背骨を支えています。また、後ろに蹴り出した脚を引き戻します。大臀筋による蹴り出しに対して、腸腰筋は引き戻す表裏一体の働きをしています。
このメカニズムは歩く場合も同じです。力強い大臀筋と腸腰筋は、スピードにのって颯爽と歩くための必要条件です。今回は、大臀筋と腸腰筋を活用する歩き方のポイントと、これらの筋肉を交互に強化する実践トレーニングをご紹介します。