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糖尿病教育入院・体験記

-第5回 合併症を学ぶ

教育入院3日目。合併症にご用心

本日は腹部エコー(超音波検査)と眼科検診が行われる予定だ。
糖尿病が進行するとさまざまな合併症を引き起こす。今回の入院には、合併症の有無を確認するための検査が各種予定されているのだ。

まずは朝食前に腹部エコーで、胆石・結石や腫瘍ができていないか、内臓脂肪や皮下脂肪のつき具合のチェック。実は以前から脂肪肝を指摘されていて、案の定、今回も指摘されてしまった。だが、それ以外の臓器はまったく異常なく、脂肪肝の治療も食事・運動療法が効果的であるため、基本的な治療方針は変わりないということだった。

ちなみに、皮下脂肪や内臓脂肪も標準範囲内と言われた。ではでは、このお腹のでっぱりは何ですねん?

また、初診のときに検査した頚動脈のエコー結果についても説明を受けた。これは何かというと、動脈硬化の指標となるプラークの有無を検査するもの。頚動脈は皮膚から近い位置にあるため、プラークの有無を容易に確認できるのだ。

プラークとは斑状肥厚性病変と呼ばれるもので、血液中に悪玉コレステロールが多くなると血管内壁にできやすくなる。これが大きくなって細い血管では血流が悪くなり、太い血管ではプラークが破裂して、はがれたプラークが流れ着いた先で血栓のように血管をつまらせ、狭心症や心筋梗塞を引き起こす。……想像だけでも十分怖いぞ。

結果は幸いにも、頚動脈の枝分かれ部分に若干プラークが認められたものの、特に問題ない程度のものとのことだった。今後は現状を維持することが動脈硬化の予防に繋がるのだが、そのためには脂質成分の過剰摂取を止め、血管に負担を強いる高血圧の予防が必要であると言われた。

つまり塩分の摂取も控えめにするなどの対応(努力!!)。霜降り肉と濃い味つけが大好きな自分にとっては非常に悲しいことであるが、これも健康で長生きするためには仕方ないのだ……。

午後の眼科検診では、糖尿病の3大合併症のひとつである糖尿病網膜症が進行していないかどうか診察された。
糖尿病網膜症は、目の中の網膜にある細い血管がもろくなって出血し、視力の低下や最悪の場合は失明に至るという恐ろしい合併症だ。もしも糖尿病網膜症を発症していたら、短期間でのHbA1cの急激な改善が眼底出血を引き起こすことがあるため、運動療法にも制限がかかるのだとか。

幸い今回の診察では異常はないとのことでホッとした。これで安心して運動もバリバリやれるぞ!

 

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