糖尿病教育入院・体験記
-第6回 食品交換表
食品交換表とは
このコラムは、医療機関に勤め糖尿病の知識が十分あるにもかかわらず、糖尿病教育入院に行くことになってしまった「もっち」こと私の体験記です。 (前回を読む)
糖尿病治療の根本となる、食事療法。カロリーの制限はもちろん、栄養バランスのとれた食事を摂ることが大切です。
糖尿病は治療によって一度よくなっても、以前と同じような食生活にもどしてしまうとまた悪化してしまうため、一生、食事療法をしていかなくてはいけません。食事療法では細かい栄養管理の必要があり、病院などで指導を受けて献立をもらうこともあるでしょうが、一生それを続けていくというのは無理があります。本人の好き嫌いが反映されていない食事が続いて不満に思うかもしれませんし、外食もままならないでしょう。
そこで、医師が簡単に指導することができて患者も理解しやすいものとして、日本糖尿病学会によって作られたのが「糖尿病食事療法のための食品交換表」です。
この食品交換表は、日常で食べている食品を主に含まれている栄養素ごとに6つの表(食品グループ)に分けています。表1は穀類やいも類など、表2は果物、表3は魚介・肉・卵・大豆製品……といった具合です。
各食品80Kcalを1単位として、それぞれの表(食品グループ)ごとに一日の摂取単位数が定められています。同じ表に属した食品なら同単位分を交換することができるので、個人の好みを反映した献立をつくることができます。たとえばご飯50g、パン30gで1単位といわれても、栄養士や料理人でもない人だったらなかなかイメージできないでしょう。本書では主な食品の1単位相当分を写真でも紹介していますので、1単位がどの位かというのを目で見て覚えることができます。
ちなみにこのコラムの執筆者もっちの場合は、1日の摂取カロリーが1,840Kcalといわれています。これは23単位にあたります。
糖尿病教育入院に限らず、糖尿病と診断されると栄養指導でこの食品交換表の購入を勧められることが多いようです。書店やインターネットでも購入できますので、上手に活用して、適切なカロリーと栄養バランスのよい食生活に役立てましょう。