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[糖尿病・食事対策] 食べたもので体はできる!

[糖尿病・食事対策] 食べたもので体はできる!

-第5回 調味料を見直そう

ミネラルたっぷりの自然塩は、風味豊か

塩についても、ご紹介しましょう。
塩は高血圧の方は特に意識されていますが、最近、日本人の塩の摂りすぎが指摘されています。日本の食材の中には、保存をきかせるために塩蔵するものが多く、また味噌やしょうゆなどの調味料からも、どうしても塩分を摂りがちです。

もちろん控えるための工夫は必要ですが、選手には、どうせ使用するならば、塩化ナトリウムたっぷりの精製された塩ではなく、海水から作られた自然塩を使うように薦めています。自然塩には、マグネシウムやカルシウムなどのミネラルが含まれているからです。

よく選手が、試合で足をつって退場するとか、交代するというような場面を、テレビでもご覧になったことがあるかと思います。
たくさん汗をかくので、塩分がなくなったからだと思う方もいらっしゃるかと思いますが、筋肉を動かすために必要なマグネシウムやカルシウムの不足も原因になります。

カルシウムは砂糖の話のところでも触れましたが、マグネシウムも筋肉にとって欠かせない栄養素。そういったミネラルを、自然塩では摂ることができるのです。
また自然塩は、精製塩と違って、ただ単に塩辛いだけではなく風味が感じられます。

ちなみにこの自然塩、海水から作られるために、産地、つまり使う海水によって、含まれているミネラルがまったく違います。国内の場合は、沖縄産の塩にミネラル含有量の多いものがありますが、産地と成分を比較してみるのもおもしろいかと思います。

栄養によって調味料を使い分けることは、もちろん体にとってはプラスです。
でもそれだけでなく、本来の味を感じることは、例えば食事制限をして食べる量が少ないと思う場合でも、「おいしさ」を感じ「満足感」を得られることにもつながります。

基本調味料の見直しをされてみてはいかがでしょうか。

 

著者プロフィール:川端理香(管理栄養士/プロスポーツ栄養士)
WATSONIA(ワトソニア)代表。日本オリンピック委員会強化スタッフ、チーフ管理栄養士として2004年アテネオリンピックでは水泳の北島康介選手や全日本女子バレーボールチームを、2008年北京オリンピックでは全日本男子バレーボールチームをサポート。浦和レッズや東京ヴェルディ1969などのJリーグサッカーチームや、個人選手の栄養・食事指導のほか、「カラダが喜ぶ毎日ごはん(エクサボディ)」「10日間カンタンバランスメニュー(エクサボディ)」「勝てるカラダをつくる!10代スポーツ選手の栄養と食事(大泉書店)」など書籍の監修、食育をテーマに学校や地域での講演・セミナーも行う。現在、東日本大震災復興支援の一環として「部活をする子どもたちを応援しようプロジェクト」で協力をよびかけている。 公式ブログ[Happy Foods]

 

 

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