[糖尿病 運動] セーフティウォーキングのススメ
-第42回 筋肉に負荷をかけて歩く
もも上げ歩き
もも上げ歩き
ももを高く上げるウォーキングは、ランナーの基本練習として行われます。
ももを上げるとき、腰骨から大腿骨についている骨盤前面の筋肉が働きます。この筋肉は、歩行時に太ももを後ろから前に運んだり、骨盤と背骨を前方から支えたりする役割を担っています。また、ももを上げると自動的に腹背筋も働いています。
良い姿勢でしっかり歩くための基本練習として、「もも上げ歩き」を行ってみましょう。
もも上げ歩きの要点は、
①前を見て背をまっすぐに伸ばす
②地面についている脚をまっすぐに伸ばし、その上に上体をバランスよく乗せる
③片側の太ももとつま先をしっかり引き上げる
④左右の腕を大きく前後に振る
です。
もも上げ歩き10歩+普通歩行100歩を3~5セットくり返しましょう。
もも上げの基準は、太ももが地面に平行になる高さです。ただし、バランスを保てない場合は、もも上げの高さを調節してください。
もも上げ歩きの後には、股関節を前後に開くストレッチ体操(第4回参照)を行っておきましょう。
著者プロフィール:土井 龍雄(健康運動指導士/アスレチックトレーナー)
1975年大阪教育大学卒業。1975年より岸和田市立福祉総合センター、1980年よりダイナミックスポーツ医学研究所にてトレーナーとして勤務。2014年同顧問に就任。年間およそ2,000名にセーフティウォーキングを指導。
著書は「歩行寿命が延びる!セーフティウォーキング ― 脱・ロコモティブシンドローム ―」(三省堂)、「歩く人。長生きするには理由がある」(三省堂)。
東日本大震災で仮設住宅の高齢者が抱えるロコモへの対策をきっかけに開始した「歩く人。」プロジェクトに参画。この事業は2017年度(平成29年度)運動器の10年・日本賞を受賞。