[糖尿病 運動] セーフティウォーキングのススメ
-第55回 ウォーキングストレッチ
運動の途中にストレッチを行うと、どんな効果が?
ストレッチは、一般的には運動の前後に準備運動や整理運動として行っていると思います。しかし、私が運動指導をするときは、運動の途中に何度もストレッチを行っていただきます。
そうすることで、負荷がかかって固くなった筋肉を解し、血流が回復するのです。
例えば、筋トレで腕立て伏せを3セット行う場合は、セット間に腕立て伏せで鍛える上腕三頭筋(上腕の後側)と大胸筋(胸部)のストレッチを加えます。
人によって効果の度合いは違いますが、セット間にこれらのストレッチなしで、1セット目:15回→2セット目:10回→3セット目:5回だった人が、セット間にストレッチをすると、1セット目:15回→2セット目:12回→3セット目:7回という具合に、2セット目と3セット目にできる回数が少し増加します。
なお、筋運動とストレッチを組み合わせると、筋収縮による発熱効果でストレッチだけを行う場合より筋や腱をさらに伸ばすことができます。また、運動によって蓄積されていく筋肉の緊張がストレッチによって軽減されて、運動後の筋肉痛を軽くし、筋腱やその付着部に起こる故障防止にもつながります。
今回は、ウォーキングの途中にストレッチを組み入れる「ウォーキングストレッチ」をご紹介します。ウォーキングストレッチには、上述のような効果があるだけでなく、第28回でご紹介したインターバル歩行と同様に動脈硬化を改善する効果も期待できます。