[糖尿病 運動] セーフティウォーキングのススメ
-第57回 ウォーキングとランニング-その2
健康のための運動も、過度に行えば健康を損なうことも
2007年からスタートした東京マラソンは、今年で11回目でした。この間にマラソン愛好家が急増し、今では、その完走者は年間35万人以上と言われています。
1960年代後半にケネス・H・クーパー博士によるエアロビクス(有酸素運動による健康づくり理論)が提唱されてランニングブームが到来しましたが、昨今のマラソンブームは、健康づくりだけが動機ではなく、ストレス解消、仲間づくり、ファッションなど複合的レクリエーションとして捉えられます。 さらに観光や地域起こしを目的としたマラソン大会が各地で開催され、走る場が増えたこともブームを支えています。
一方、エアロビクスによるランニングブームにブレーキをかけたのが心臓発作事故でした。運動は適度に行えば健康づくりにとって有効ですが、過度に行えば健康を損なうリスクを孕んでいます。心臓発作ほど重篤ではなくても、私が勤務するスポーツクリニックには過度のウォーキングやランニングで足や膝などを痛めて多くの方が受診されます。せっかく始めたウォーキングやランニングを途中で止めることにならないように適度に行っていただきたいと思います。
今回も、無理なくいつまでもウォーキングとランニングを続けるためのポイントをお伝えします。