[糖尿病 運動] セーフティウォーキングのススメ
-第62回 ウォーキングとゴルフ-その4
ポイント⑫:頭を動かさないでスイングする
ゴルフの特徴は、止まっているボールを打つというところです。
クラブヘッドがアドレスからショットまで安定した円運動の軌跡を描いて、同じ位置に戻るスイングが求められます。この円運動の中心がブレないようにするポイントは、頭です。頭の位置がアドレスからショットまで上下・前後・左右に動かないように保持してスイングしましょう。
図5は、頭を動かさないスイングと動いているスイングを比較したものです。
左の○例では、テイクバック時に、骨盤は右脚側に移動していますが、頭はスタンスの中央線上に残っています。
そしてショット時でも、骨盤は左脚側に移動しますが、頭は中央線上に残っています。
なお、膝関節を曲げ、上体前傾角を保持することで、頭の上下・前後の動きも防ぐことができます。
これに対して右の×例では、テイクバック時には、頭が右脚側に移動しています。さらにショット時も、頭が左脚側に移動しています。
また、膝関節が伸びて上体前傾角も変化すると、頭は上下・前後にも動いてしまいます。
著者プロフィール:土井 龍雄(健康運動指導士/アスレチックトレーナー)
1975年大阪教育大学卒業。1975年より岸和田市立福祉総合センター、1980年よりダイナミックスポーツ医学研究所にてトレーナーとして勤務。2014年同顧問に就任。年間およそ2,000名にセーフティウォーキングを指導。
著書は「歩行寿命が延びる!セーフティウォーキング ― 脱・ロコモティブシンドローム ―」(三省堂)、「歩く人。長生きするには理由がある」(三省堂)。
東日本大震災で仮設住宅の高齢者が抱えるロコモへの対策をきっかけに開始した「歩く人。」プロジェクトに参画。この事業は2017年度(平成29年度)運動器の10年・日本賞を受賞。