[糖尿病運動] セーフティウォーキングのススメ

－第66回チェアエクササイズ－その3

持久運動で毛細血管が増加する

血管は、動脈血管、毛細血管、静脈血管に区分されます。これらの中で毛細血管だけが半透膜になっていて、筋組織に酸素や栄養素を供給し、炭酸ガスを排出する働きをしています。

マラソンのような持久運動を継続すると大量の酸素や栄養素が必要になるので、適応反応として毛細血管が増加し、1 mm²あたり4,000本以上になる場合もあるそうです。
図1のデータは、60歳代の男女23名が10ヵ月間のウォーキングやランニングを行った結果、大腿部の毛細血管が増加したことを示しています。

当コラム第28回では、血流を盛んにすると動脈硬化を防止するとお伝えしました。持久運動を継続すれば、末梢の毛細血管を増やすことができて増々血流量を増加する土壌をつくることができます。

チェアエクササイズは、関節痛などで充分歩けない人が実行できる持久運動です。動かない生活は血流を緩慢にして毛細血管の萎縮を招きます。チェアエクササイズを毎日行って、毛細血管を新生させてください。