[糖尿病 運動] セーフティウォーキングのススメ
-第67回 スクワット-その1
スクワットは歩くための重要な筋肉を強化できる
歩行時には多くの筋肉が働いています。その中でも体重を支えている抗重力筋群である大臀筋(お尻の筋肉)、大腿四頭筋(太もも前の筋肉)、脊柱起立筋(背筋)は、とくに大きくて強い歩くための重要な筋肉です。スクワットはこれらの筋肉を同時に強化できる優れた筋力トレーニング種目です。
なお、スクワットは行う姿勢によって、強化する筋群に負荷の強弱をつけることができます。
上体前傾を浅くし、膝関節を深く曲げる姿勢は大腿四頭筋により強い負荷がかかり、膝への負担が大きくなります(図1A)。
逆に、上体前傾を深くし股関節を深く曲げる姿勢は、大臀筋や背筋により強い負荷がかかり、腰への負担が大きくなります(図1C)。そのため、上体前傾をその中間程度にして、これらの筋群をバランスよく強化できるスクワット姿勢をお勧めします(図1B)。
バーベルを担ぐスクワットは、さらに大きな負荷がかかり、より筋肉を強化することができます。
ただし、上体を深く前傾すると背部への負担が強くなり、腰痛を起こす危険性が増加します(図2の右)。上体を適度に前傾して、背骨全体で荷重を受け止めてください(図2の左)。