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[糖尿病 運動] セーフティウォーキングのススメ

[糖尿病 運動] セーフティウォーキングのススメ

-第53回 登山のためのコンディショニング-その4

登山でストレッチを行うタイミング

登山のためのコンディショニング、その4はストレッチをご紹介します。

登山の前にフットケアと準備のストレッチ

まずは、登山靴を履く前に最も荷重を受ける足がしっかり働いてくれるようにフットケア(第36回参照)をしましょう。フットケアをすることで足指の動きをつくり、足裏のバランス感覚や足底アーチ機能を高めます。

つぎに準備のストレッチで、登山に必要な股関節や足関節の可動域を広げます。腰やお尻、太もも、下腿の筋腱の弾力性をつくって、上り下りで加わる負担を和らげられるように準備しましょう。また、リュックを背負う肩のケアとして肩甲骨のストレッチ(第23回参照)も行っておきましょう。

 

上りの途中、頂上でのストレッチ

頂上へ向かって体重を持ち上げて行く上りでは、太ももやお尻、下腿の筋肉に持続的な強い負荷がかかります。力を入れっぱなしの状態が続くと筋肉は固くなり、弾力性が低下してきます。固くなった筋肉は血流が悪くなり、疲労物質を除去できなくなって筋力が低下します。
きつくなってきたら途中で休憩を入れて、固くなった筋肉をストレッチしましょう。ストレッチで筋肉を解すことで血流が回復し、酸素を供給することで筋力が復活します。

頂上に着いたら、昼食を摂る前に負担がかかった筋肉のストレッチを充分行っておきましょう。筋肉を解して血流をよくすることで筋細胞へのエネルギー補給を促進します。
頂上でしばらく休息すると体が冷えて体が固くなります。下り始める前にもう一度、フットケアと負担がかかる太ももやお尻、下腿、腰のストレッチを行います。上りでの疲労で筋力低下が起こっています。充分にコンディションを整えてから下りましょう。

 

下りの途中、下山後のストレッチ

下りの途中でも時々休息を入れてストレッチをします。前回お伝えしたように体重の落下を止めながらの下山では、呼吸が苦しくなくても筋腱や関節には非常に強い負担が加わっています。後から痛い思いをしないために必ずストレッチ休憩をとってください。

下山後には、ウォーミングダウンと整理のストレッチを行います。ウォーミングダウンは、平坦な道を歩いて、強い負担が加わった下肢筋の血液を環流させます。ストレッチは固くなった筋肉を解して血液循環を促進し、登山による機械的ストレスで傷ついた骨や筋腱の修復作業を助けます。入浴後のストレッチはさらに効果的です。

では次ページより、体の中枢から末梢に向かって部位ごとのストレッチをご紹介します。登山前・頂上・下山後に行っていただきたい重要なストレッチには、★印をつけています。また、上り下りの途中には、☆印のストレッチを必ず行いましょう。

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